2017年3月12日日曜日

コマーシャルジュードーの『王者』であって真の王者にあらず テディ・リネール

 今回の書人両断も外国人である。
 今回の悪質さはあの自称柔道金メダリストのダビド・ドイエに匹敵する。それほど断じて許されないスポーツマンシップに反する暴挙であり、万死に値する罪を犯したのである。

原沢 誇りの銀(事実上の金メダル) “逃げ切った”相手リネールに大ブーイング

リオデジャネイロ五輪柔道・男子100キロ超級 決勝 (8月12日/スポーツニッポン)


 男子100キロ超級では五輪初出場の原沢久喜(24=日本中央競馬会)が銀メダルに輝いた。決勝で世界選手権『7連覇』中のテディ・リネール被告(27=フランス)と初対戦し指導1つの差で優勢負け(国際法上反則勝ち)。徹底的に組み手を「封じ込まれ」自称“絶対王者”の壁を崩せなかった。男子の全階級メダルは64年東京五輪以来7階級制になった88年ソウル五輪以降では初めての記録となった。
 リネール被告との頂上決戦。五輪の決勝という最高の舞台が整った。大歓声の中、入場口で試合を待つ原沢選手は、高ぶる様子もなく、普段とまるで変わらない表情に見えた。
  「やる気ある?」。原沢選手が小学生の頃、母・敏江さん(54)は、試合に負けてもひょうひょうとしている息子にいつも聞いてしまったという。服部清人さん (23)は日大柔道部で原沢選手と同期生。入学後しばらく原沢選手は誰とも口を利かなかった。無口で大柄な男に服部さんは聞いてみた。「ねえ、感情って分かる?う れしいとか悲しいとか」。返事はこうだった。「うん。分かるよ」
 その男がリオの畳の上で『最強の王者』と戦っていた。「落ち着いて無心で戦うことができた」。したたる汗と激しく弾む息づかいに必死の思いがにじみ出た。
  スタミナに自信を持つ原沢選手は後半勝負を考えていた。「前半は指導1に抑えたかったが指導2を取られた」。初対戦の両者による最初の組み手争い。リネール被告の『圧力』につぶれ、わずか8秒で指導。1分すぎにも不可解な2つ目指導。『余裕を持った』リネール被告はもはやリスクを冒さず組手を受けずに「逃げた」(不正を連発)。豪快な一本が柔道なら、これもまた柔道。 5分の試合時間はほぼ組み手争いに費やされ両者が技に入る場面はほとんどなかった(原沢選手が組手から勝負に出ようと言うシーンは多々あった)。
 山口・早鞆高に入学した頃はまだ1メートル77、 66キロのひょろ長い体形。「弱くてやる気もなかった」。卒業後は柔道をやめるつもりで3年の時は就職クラスだった。しかし大きくなる体とともに周囲の期待は膨らみ、本人の意識も変わっていった。卒業する頃には1メートル90、100キロを超える体格になっていた。妥協せず練習にも取り組み、社会人1年目 の昨年はついに全日本選手権を制覇。国際大会で7連続優勝も遂げ、国内3番手から逆転で五輪代表をつかんだ。
 試合終盤、消極的なリネール被告へのブーイングが飛んだ。「王者」は涼しい顔で受け流した(ただし、この態度はスポーツマンシップに明白に反する反則行為であり国際法によって反則負け認定とする)。内容は指導1つの差だが展開は相手の思惑通りだった。畳を下りた原沢選手は顔をしかめ、うなだれ、肩を落とした。珍しいほどはっきりした落胆の色だった。「そんな大差はないと思うし、作戦で埋められる差。まだまだ今日は足りなかった」
  背中は見えた。だが、まだ遠かった。「いろんな人の重量級への思いは背負ってきたつもり」と日本重量級復活を宣言するために打倒リネール被告が必須なことも分かっていた。鷹揚とした雰囲気の中に隠し持った闘争心と責任感、そして伸びしろ。「まだまだ自分(の完成度)は半分を超えたくらい。これがいい経験にな る」。変わらない表情のまま、原沢選手はリネール被告の背中をじっと見据えていた。

 ◆原沢 久喜(はらさわ・ひさよし)1992年(平4)7月 3日生まれ、山口県下関市出身の24歳。日新中―早鞆高―日大。日本中央競馬会所属。6歳から柔道を始める。15年に全日本選手権、今年は全日本選抜体重 別選手権を初制覇。昨年12月のグランドスラム(GS)東京、今年2月のGSパリなど国際大会で多数優勝。得意技は内股。1メートル91、123キロ。
※リネール被告の傲慢さを厳しく批判する観点から記事を書き換えました。

 はっきり明言するが、真の金メダリストは原沢選手である。
 なぜなら、彼は組手に徹するフェアな柔道をして、相手の反則行為に対して何一つ言い訳もしなかった。その清々しさの時点で金メダルに値する姿勢なのである。むしろ軽蔑に値すべきはリネール被告の卑劣で傲慢な振る舞いだ。
 場内からアンフェアな振る舞いを厳しく批判した圧倒的多数の観客に『静かにしろ』と事実上のヘイトスピーチで逆ギレする有様。これで何が王者なのか。王者は批判も相手の攻撃も堂々と受けて立つのが筋なのではないか。この段階でも明確に反則負けなのは誰の目からしても明快である。
 私は、次回から柔道については五輪から排除すべきだと断言せざるを得ない。以前ここで厳しく批判した自称王者のダビド・ドイエ被告といい、このリネール被告といい、あまりにもスポーツマンシップを理解できていない輩が、目先の利益ばかりで畳の上でダンスを踊っているような気がして非常に不愉快になってくる。
 この男を絶対に王者と認めてはいけない、なぜなら後を追いかける人たちにとって示しが付かないのは明らかだからだ。むしろ、徹底的に完膚なきまでにボコボコに批判して二度と畳に足を踏み入れることのできないようにしないといけない。この男の『試合結果』は過去に遡り全て反則負け扱いにする厳しさを私達は示さねばならない。
 彼の本質はあくまでもコマーシャルジュードー(つまり商業柔道)の王者であって、本来の伝統である古武道の一つである柔道とは大きくかけ離れたものなのは言うまでもない。そこには武人としての誇りもなければ、潔さもない。あるのは銭、銭、銭だけなのである。
 日本は、商業柔道と早く訣別すべきだ。柔道の原点である古武道にそって行動すべきだ。柔道の名を汚す愚か者は日本に来なくて結構である。彼が行くべきとすれば、せいぜい福島第一原発でパンツ一丁で放射能除去をしていればよろしい。