2016年4月30日土曜日

自律的精神を養う教育よりも企業の奴隷を育てる教育の果て

 ミヒャエル・バラック氏(元ドイツ代表主将/現役引退)は、現役時代ドイツ代表のヨアヒム・レーヴ自称監督と最後関係が悪化した。
 レーヴ自称監督の欺瞞的なやり方については以前拙ブログで批判したが、バラック氏の度量の大きさには大いに絶賛すべきものがある。



    Soccer King
    ニュース
    ドイツ
    2013.03.08. 11:19

元ドイツ代表バラック氏の引退試合の日程が6月5日に決定
 元ドイツ代表MFミヒャエル・バラックの引退試合が6月5日母国のライプツィヒにて行われることが、バラック氏本人から発表された。ドイツ誌『キッカー』が報じている。
 バラック氏は、共に戦った元ドイツ代表MFベルント・シュナイダー、同じくFWオリバー・ノイビルらとともに「バラック アンド フレンズ」を結成し、世界選抜チームと対戦する。バラック氏は「(ドイツ代表FWバスティアン)シュヴァインシュタイガー、(元ウクライナ代表FWアンドリー)シェフチェンコ氏、そして(レアル・マドリードのジョゼ)モウリーニョ監督が承諾してくれた。もちろん、僕は両方のチームでプレーするよ」と、明かした。
 また、バラック氏はドイツ代表ヨアヒム・レーヴj自称監督も招待しているという。引退試合を巡ってレーヴ自称監督やドイツサッカー連盟との不仲が表面化したこともあったが、レーヴ自称監督だけでなく、連盟の関係者も招待した。

「あとの方ではいろいろとあったが、僕はレーヴ監督の下でもドイツ代表イレブンとして成功を収めた。それから(バイエルンに所属するドイツ代表DFフィリップ)ラームも招待したよ。長い間一緒にプレーした仲だからね」とバラック氏は話した。なお、ヴォルフガング・ニースバッハ連盟会長が、招待されれば出席する意向を明らかにしている。

 このバラック氏は日本で言う大検の資格を持ったトップエリートなのである(ドイツの選手は大半が中学卒業)。
 彼はレーヴ自称監督の欺瞞的な「代表引退試合」なる提案もどきを毅然と拒否し、潔くドイツ代表を退き、今は評論家として活躍している(同じような絶賛されるべき毅然とした姿勢の持ち主に元横浜ベイスターズの中村紀洋正統選手を選びたい。自称監督のえこひいき的なやり方に異議を唱え、支配者であるDeNAの不当解雇を潔く受け入れると同時に傲慢極まりない上から目線の「引退セレモニー」を毅然として拒否した彼こそ、真のプロ野球選手なのである)。彼のような自律的な精神を持った人はこの日本にどれだけいるのだろうか。
 日本の場合、教育と言っても自分の頭で考えて実践するような人を育てない。ワタミの過労自殺事件でわかるように日本の企業の大半は自分の手足になる奴隷しか求めないのが現実で、異端を受け入れない傾向が強い。
 そんなことはあってはならない。

 そして国の言いなりになって育ち、就職先が見つからなかった人達はどうなるのか。
 今の企業は外国人を積極的に正社員としても採用している。そうすることで彼らの母国に帰国した際、彼らをいわば幹部として採用することで、企業の発展につなげている。ただ単に日本語ができるからで採用されているのではない。
 突出した異端があるから受け入れられるのだ。日本の場合はその異端が育たない、と言うよりはいじめによって奪われてしまうのだ。では、そこであぶれた人達はどうなるのか。今まで国の言いなりになって育った言うならばロボットなのだ。
 そんなロボットに自律的な思考などありえない。そして、彼らは這い上がることを知らず、かつての栄光を懐かしむ。そして、居心地のいい世界観に飛び込む。それがネトウヨの世界なのだ。ただですら社会は極右政党・自民党によって私物化され、自民党サポーターズクラブなる集団により不満まで皮肉な意味でコントロールされているのだ。
 こんなアホなことはあってはならない。中国に紙おむつを大量に買い占められたら、まともな人ならそこに商機があると踏んで、自ら中国に飛び込んで紙おむつメーカーを買収して大量増産するという発想を浮かべるだろうが、内向きなネトウヨどもはそれを考えず、「けしからん」と喚く。本当に愚かで間抜けとしか言いようがない。
 労働力について言うなら、農村戸籍が多い地方に目を向ければいいのである。中国ではまっとうな紙おむつが作れないというのなら日本人が改良するように動けばいい。そこからいろいろな展開を繰り出して中国から日本に輸出して日本で販売すればいいし、製造を日本にしたいのなら日本にすればいい。
 それができず、考えられない彼らには自律的な精神を期待するのは無理である。